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1998.06.15 |
私のささやかな文章“ウインドウの最大化”がこれほど熱い議論を呼ぶなどと誰が考えただろうか...
Hi Tog,
“ウインドウの最大化”を読んで、私の知っているエンジニアは次のように言っていました:
羨ましい限りです....
- 大勢の人間を使って、広範囲なユーザビリティテストを何百回も繰り返せば完璧でしょう。
- そんなことが許されるのもそのプロジェクトがすごくのんびりとしたものだからでしょうね。
Tog さんはラッキーですよ。スケジュールのプレッシャーなしにプロジェクトを進行できて、大きな UI チームを雇えるだけの大きな企業に勤め、広範囲なユーザビリティテストを何度も行えるなんて。
ここ現実世界では、大きなプロジェクトを集束してできる限り早く公開するために、多くの妥協を余儀なくされているんです。(このプロジェクトへようこそ!実はもう納期を過ぎているんだ!)
Healtheon でのあなたの状況がどれだけ“理想的な”な世界か分かるでしょうか?スケジュール、予算、品質、人材などのプレッシャーがあなたにはないのですか?
Cheers,
Jeff Kroll, Manager, Design and Usability Group, Documentum, Inc.
ユーザテストには多くの人間と時間、そして費用が必要だというのは作り話である。
去年、Healtheon のユーザインターフェイスチームには4人しかいなかった ─ プロトタイプ制作者兼デザイナー、グラフィックデザイナー、ユーザビリティに詳しいマーケットリサーチャ、そして私。
プロジェクトは7ヶ月の期限内に完了することができた。利用者である従業員たちは、多くの企業が11月に設定している入会期間の間にメンバーサイトの“Benefit Central”に登録を行った。このスケジュールはそんなに緩いものではなかった。災害のような日もあった。にもかかわらず、何度も反復デザインを行うことができたのだ。15%であったサイト利用の成功率が100%に近いところまで向上したのである。
人材や時間や予算があまりないあなたの会社においても、同じことができるはずだ。
ユーザビリティの専門家にユーザテストを依頼するなんて贅沢すぎる話である。あなた自身でできるのだ。(“Tog on Interface”にステップバイステップの解説がある。)
我々はメンバーサービスのテストとデザインをしている間、Healtheon 社の中に試験室のようなものを作った。2m×3m の部屋の中に二つの机と一台のコンピュータを設置した。そして二つの机の間におもちゃのマジックミラーを挟んで小さなパーティションにした。これによってマジックミラー越しに被験者が行っていることを観察することができる。(その後これは改善された;新しい本社ビルでは、本物の透過ミラーが設置された本物の試験室を使うことができるようになった。)
Jeff が言っているように:「物事がすべてうまくいくまでデザインとユーザテストの反復作業を繰り返さなければならない」。あなたがどんなに優れたデザイナーであっても、いくつかの小さな“害虫”が必ず潜んでいるはずだ。それらは、ある時は一回目の再デザインで退治され、またある時は永久にそこに巣くっているようにも見える。
短期間の連続したテストは、限られた時間内に必要なテストを消化し、製品を成功に導く方法である。その商品についてのテスト課題を実行し、問題点を認識し、改善する。そしてこれをすべてがうまくいくまで繰り返す。このテクニックを使って、私は三日半の間に7回の反復デザインを行った。午前中にテストし、昼にそのプロトタイプを修正する。午後に再びテストをして、夜に更なる変更を加える。
短期間の連続したテストはうまくいく。特に、細かい点がまだ問題にされない初期の段階では。うまくいけば、被験者はアプリケーションを初めからおしまいまで使いこなせるかもしれない。だがそれまで巧妙に隠れていた問題が最初の被験者が座ったとたんにはっきりとその姿を現すこともある。その場合はそいつを修正しよう!そして次の段階の問題に進むのだ。
デザインを成功させるための決定的な材料はマネジメントのサポートである。たとえそれが簡単なユーザテストであっても、たとえそれが会社に多くの利益を還元するとしても、実質的な権限を持つ彼らを納得させることは困難な戦いである。
我々は Healtheon で幸運に恵まれていた。我々のマネジメントチームははじめから、デザインとユーザビリティテストは両方とも重要だということを理解してくれていた。彼らは少しの予算しか与えてくれなかったし、顧客に入会期間を「春ごろ」に変更しましょうとも言ってくれなかった。しかし彼らは会社に対して、デザインとテストに費やす努力が会社の将来にとって非常に重要なのだということを明確にしてくれていた。そして彼らは、伝統的な“ウォーターフォール”式の開発プロセスではなく、エンジニアリングの方法論を導入して、我々がデザインとテストの反復作業を開発サイクルの最後まで続けることを許可してくれた。
もしユーザテストをしなければ、あなたはユーザと顧客からの大きな不平や嘆きの声を聞くことになるだろう。もしユーザテストをしたら、あなたは沈黙という歓迎の言葉で迎え入れられるだろう。そしてあなたはやっと安心して失った睡眠を取り戻すことができるのだ。
-Tog
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